Windows 8/8.1の反省に立って、Windows 10ではデスクトップが使いやすく改良されました。また、[スタート]メニューも復活し、Windows 7に慣れたユーザーも違和感なく利用できるようになっています。今回は、デスクトップと[スタート]メニューを中心に、Windows 10の強化・改善された機能を説明します。
起動直後に表示されるデスクトップと[スタート]メニューの復活
Windows 8では、起動後は「スタート画面」が表示されていました。しかし、Windows 10では、起動直後はすぐにデスクトップが起動します。デスクトップを中心に利用していたユーザーにとっては、ありがたい改良点だと思います。
[スタート]メニューも復活しています。左下の[スタート]ボタンをクリックすると、従来のスタート画面のタイルが組み合わされたメニューが表示されます。タイルは、ドラッグ&ドロップで動かせるので、[スタート]メニューを使いやすくカスタマイズすることも可能です。
Windows 7とまったく同じ[スタート]メニューではありませんが、これなら、Windows 7に慣れたユーザーも、それほど違和感なく利用できると思います。
ストアアプリとデスクトップアプリの併存が可能に
Windows 8/8.1では、「ストアアプリ」というタッチ操作に対応したアプリが利用できました。ただし、起動できるのは「スタート画面」からで、起動後は、画面全体がアプリで専有されていました。
これに対して、Windows 10では、ストアアプリをウィンドウ形式でデスクトップに表示可能になっています。これなら、デスクトップをメインで使っているユーザーも、便利なストアアプリがあれば「使ってみよう」という気持ちになると思います。
また、マイクロソフトは、ストアアプリ版のOfficeもリリースする予定です(2015年後半?)。タッチ操作で利用しやすく設計されているので、タブレットを使うときはストアアプリ版Office、ノートPCやデスクトップPCを使うときはデスクトップ版Officeといった使い分けも容易になると思います。
デスクトップの「変わったところ」と「変わっていないところ」
デスクトップそのものは、Windows 7やWindows 8.1と比べても、それほど大きな変化はありません。デザインは少し変わっていますが、コントロールパネルやエクスプローラも引き続き利用できます。
ただし、Windows 8.1のスタート画面がなくなった分、その設定画面がデスクトップに取り込まれています。たとえば、タスクトレイの[通知]ボタンをクリックすると、「Display」や「Wifi」などのメニューが表示されます。設定画面も、以前よりシンプルなデザインに変更されています。
とはいえ、すべてデスクトップのウィンドウで表示されるので、デスクトップ中心に利用しているユーザーにとっては、それほど違和感なく使えると思います。
このように、Windows 10では、再び「デスクトップ」が操作の中心になっています。これなら、Windows 8/8.1に不満を抱いていた企業ユーザーも、納得できるのではないでしょうか。
次回は、「仮想デスクトップ」や「Cortana(コルタナ)」など、Windows 10の新機能に焦点を当てて、その使い方とメリットを紹介します。