前回、説明したように、ドメインはインターネット上の住所です。といっても、見た目はたんなる文字の組み合わせにすぎません。このため、世界共通のルールで、文字の組み合わせ方が決まっています。今回は、このルールについて説明します。また、ドメインの取得方法も紹介しましょう。
ドメインの種類は大きくわけて2種類
ドメインの最も基本的なルールは、半角小文字のアルファベットをピリオドで区切って記述するということです。次に、文字の組み合わせ方ですが、これには大きく次の2種類があります。
・国別コードトップレベルドメイン(ccTLD:country code Top Level Domain)
・一般トップレベルドメイン(gTLD:generic Top Level Domain)
「国別コードトップレベルドメイン」は、国に特化したドメインです。たとえば、日本の企業・組織なら最後に「.jp」が付きます。同様に中国なら「.cn」、フランスなら「.fr」というように、国ごとに決まった文字を付けるルールになっています(※注1)。
「国別コードトップレベルドメイン」には、「.co.jp」や「.go.jp」のように「.co」や「.go」が付くものがあります。これは、組織の種類を表しています。たとえば「.co」なら企業、「.go」なら「政府機関」といった具合です。ですから、「.co.jp」なら日本の企業だとわかりますし、「.go.fr」ならフランスの政府機関だとわかります。
もう1つの「一般トップレベルドメイン」は、国とは無関係のドメインです。たとえば、「.com」なら営利目的の組織、「.org」なら非営利の組織です。具体例としては、たとえば米Amazonのドメインは「amazon.com」ですし、国際連合のドメインは「un.org」です。
「国別コードトップレベルドメイン」と「「一般トップレベルドメイン」については、表1、表2にまとめましたので、参考にしてください。
※注1:米国のccTLDは「.us」ですが、米国はインターネット発祥の国ということで、省略が許されています。
ドメインの取得方法は?
このように、ドメインには大きく2つの種類がありますが、企業・組織は、この中から自身に最適なドメインを自由に取得できます。たとえば、トヨタ自動車なら「toyota.co.jp」というドメインを取得して、その前に「www.」を付けてWebサイトのURLにしたり、「xxx@toyota.co.jp」といった社員のメールアドレスとして使ったりできます。
また、ドメインは複数取得することもできます。トヨタ自動車であれば、「toyota.fr」や「toyota.com」などのドメインも取得しています。「toyota.fr」はフランス向け、「toyota.com」は全世界向けと考えるといいでしょう。
では、ドメインを取得するにはどうすればいいのでしょうか。ドメインは国際的な組織に管理されていて、そこに申請すれば、先着順で取得できます。ただし、実際には、日本国内に申請を代行する業者がたくさんあるので、そこに依頼することになります。多くのインターネットプロバイダーは、ドメイン取得の代行サービスも提供しています。取得に必要な料金はさまざまですが、だいたい数千円(年間)程度です。
今回は、ドメインの種類と取得方法について説明しました。次の最終回では、ドメインを取得するメリットを整理して、第一回の冒頭で説明したYahoo! JAPANなどの無料メールやプロバイダーのメールを仕事で使うことの問題点をまとめたいと思います。