ここまで説明したように、サポートの終了したWindows XPとOffice 2003を使い続けることは、特殊な例外を除いて、ほとんどメリットはありません。やはり、素直にバージョンアップするのが得策です。ただし、選択肢は1つではありません。そこで、今回は、Windows XPとOffice 2003のそれぞれについて、具体的な乗り換え候補を紹介します。
Windows XPからの乗り換え候補は「Windows7」と「Windows 8.1」の2つ
サポート終了への最もオーソドックスな対策は、新しいバージョンへの乗り換えです。Windows XPについては、Windows 7とWindows 8.1が候補になります。
最新バージョンはWindows8.1ですが、タッチに対応した「モダンUI」と呼ばれる新しい操作画面が追加されているため、ユーザーの間では「使いづらい」という声も多いようです。特に、デスクトップを中心に利用することの多い企業ユーザーには、Windows XPとの違いが小さいWindows 7が好まれているのが実態です。実際に、タッチ操作が不要であれば、Windows 7で十分でしょう。
ただし、Windows 7とWindows 8.1にも、サポート期間があります。これをすぎると、Windows XPと同様の対策が必要になることは、覚えておく必要があります。
Windows 7 | 2020年1月14日 |
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Windows 8.1 | 2023年1月10日 |
Office 2003からの乗り換え候補は「Office 2013」「Office 365」「互換ソフト」の3つ
Office 2003については、最新バージョンのOffice 2013が最有力候補となります。Office 2013がインストールされているパソコンを購入するか、Office 2013のパッケージを購入してインストールすることになります。
Officeについては、Office 365という選択肢もあります。これは、マイクロソフトがはじめたOfficeの新しい販売形態で、毎月の利用料を支払えば、最新のWordやExcelなどのOfficeアプリを利用することができます。いろいろなプランがありますが、一人あたり月に約1000円で最新のOfficeを利用できます。つねに最新のOfficeが提供されるので、サポート終了を考える必要もなくなります。
3つめの選択肢は、Office互換アプリを利用する方法です。代表的なOffice互換ソフトとしては、次のようなものがあります。
- OpenOffice(オープンソースの無料ソフト)
>> http://www.openoffice.org/ja/ - KINGSOFT 2013(キングソフト)
>> http://www.kingsoft.jp/office/ - JUST Office2(ジャストシステム)
>> http://www.justsystems.com/jp/products/justoffice/?w=home
ただし、あくまで互換ソフトなので、完全な互換性を求めるのは無理があります。取引先とのやりとりでOfficeファイルを利用しているなら、互換ソフトは避けた方がよいでしょう。
今後もマイクロソフト製品のサポート終了に注意
今回は、マイクロソフト製品の中でも特に人気が高く、広く普及しているWindows XPとOffice 2003のサポート終了ということで、大きな話題となりました。
しかし、今後もマイクロソフト製品のサポート終了は続きます。直近では、Windows Server 2003のサポートが2015年7月14日に終了します。利用しているユーザーはそれほど多くありませんが、サーバ製品なので、その影響はWindows XPとOffice 2003以上かもしれません。もしも、Windows Server 2003を利用しているなら、早急に対策を立てることをおすすめします。なお、マイクロソフト製品のサポート期間は、次のページで調べられます。
- サポート ライフサイクル検索
>> http://support.microsoft.com/lifecycle/search/
しっかりとしたサポートが付いているのがマイクロソフト製品の魅力ですが、それだけに、サポートが終了すると、それなりの対策が必要になります。ぜひ、これを機に、利用中のマイクロソフト製品のサポート期間を確認し、対策計画を立ててみてはいかがでしょうか。