お祝い事や、おめでたい席に欠かせない主食である「赤飯」。日本人にとって赤飯は、特別な日や行事に付き物の伝統食として親しまれている。しかし、そうした席で赤飯を食べる理由については知られていないかも。「日本では古代より『赤色』は災いや邪気をはらう力があると信じられており、『赤米』を蒸して神様にお供えする風習があったようだ。日本人の主食が、赤米が主流で無くなってからは、身近な小豆を使って白米に赤を付ける方法が採用され、厄除けや魔除けの意味を込めて、おめでたい席で振る舞われるようになったと考えられる」。さらに、かっての日本は幼児の死亡率が極めて高かったため、生後7日目に赤ちゃんの健やかな成長を願ってお祝いをする「お七夜」や、生後100日目に子供が一生食べ物に困らないように願い、また歯が生えるほど成長したことを祝う「お食い初め」などの行事で、赤飯を食べる風習が根付いたようだ。一方では、地方によっては仏事の際に赤飯を食べる習わしもあるようだ。「凶を返して福とする」という「縁起直し」の意味を込めて食べるそうだ。ある地方では「長寿をまっとうし浄土へ行く」ことがお祝いにつながり、葬式に赤飯を食べるという地方もあるようだ。ちなみに、赤飯の上に飾られている「南天の葉」は、「なんてん」=「難を転ずる」という語呂合わせから、というのと「南天の葉」には防腐作用の成分が含まれており、腐敗を抑えてくれるという厄除けや見た目の美しさだけではなく、とても理にかなった添え物のようだ・・・!!
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