キックダウンというのは、AT車がDレンジで走行中に自動的にギヤをシフトダウンさせる事をいうようだ。AT車のATとは、オートマチックトランスミッションの略で、日本語にすれば「自動変速機」というわけだ。停止しているクルマを発進させて徐々に加速していくと、ATは速度の上昇に合わせて自動的にギヤをシフトアップさせていくことは、AT車に乗っているどなたも体感しているわけだ。同じように必要に応じてギヤをシフトダウンする(急加速)のもATの大きな仕事で、昔のギヤー車ならクラッチを踏んでレバーをシフトダウンしてアクセルを踏み込めば、急加速も簡単なわけだが、ことATとなると自動のギヤチェンジだから、現状の速度をキープするためのアクセルの踏み方ではシストダウンが出来ない。そこで大きくアクセルを踏み込むことにより「もっと力強い加速力が欲しいんだ」とコンピュータが判断し、ポンポンと最適な加速力が得られるまで自動的にシフトダウンをしてくれる。このアクセルオン⇒シフトダウンの一連の流れを「キックダウン」というようだ。かっての3速ATや4速ATが主流だった頃は、ギヤレシオがワイドだったために、シフトダウン時の変速ショックも大きく、キックダウン⇒「蹴り落とす」という表現がぴったりであったが、最近の7速、8速の多段ATでは、変速ショックも少なく、どこからアクセルを踏み込んでもスムースに、そしてパワフルに加速をしてくれる。現在の賢いATなら、Dレンジのまま、どんなシチュエーションでもご機嫌に走ることができるということだ・・・!!
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